金沢八景「亀遊舘」うぎゃ、あちー…周りの悲鳴で恐れた爆風は意外にも優しかった

公開日: 更新日:

「亀遊舘」(京急金沢八景)

 評判を耳にしていた「亀遊舘」は1942年創業で、京急線金沢八景駅から歩いて10分ほど。閑静な住宅街の中、若きサウナーY君と突撃した。券売機で入浴料+サウナ代(タオルセット付きで2時間制)960円を購入。フロントで券と引き換えに、サ室用フックキーを受け取る。

 早速、服を脱ぎ、浴場に入る。地下約60メートルから湧き出る井戸水の白湯は42度。大きな湯船は、3つのコーナーに分かれていて、まずは炭酸泉へ。滑らかな湯に肩までつかると「あぁ~」。真ん中の「ゆったり風呂」に移動すると、冷水枕付き寝風呂2床のうちのひとつでバイブラを受ける。背中にジェットが当たってまさにゆったり。そして「リラックス風呂」の座風呂で腰やふくらはぎ、足裏にボボボ。

 苦手な電気風呂では、年配客が平気な顔での~んびり。「どれどれ」と体を沈めると、強めのエレキに跳び上がった。オヤジに負けまいと、脚だけつけて疲れをとったところで、サウナへGO!

 ビート板を手にドアを開けると、爽やかな香りに包まれた。2年前にリニューアルされ、新しさを感じる室内は対面2段ベンチで定員16人。平日でもまずまずの客入りで、上段の空席にどっこいしょ。ベンチ下の間接照明といい、流れるジャズといい、オーセンティックバーのような雰囲気が落ち着くぞ。

 奥の遠赤外線ガスストーブは100度強。アロマ水蒸気が発生する仕組みを備え、当日は白樺バーチだった。

 部屋からガラスドア越しの時計を目安に汗を流そう。チャレンジ態勢に入ると、先に入っていたY君は8分でギブ。ならば、ボクは10分! 年上の威厳を見せようと、じわ~っとくる輻射熱に耐えるも、1分短い7分でギブ。負けたー。思ったよりストロングね。

 浴場奥の広めのバイブラ水風呂はチラーでキンキンの12度。くかー、肌を刺す冷たさはマジ気持ちイー。

 おやっ、スーパーマリオブラザーズのコスプレ姿のスタッフが浴場に登場。サ室のマットを交換すると、爆風サービス開始のアナウンスが流れ出した。マジか。Y君と一緒に急いでサ室に戻ったら、「イス、いかがですか?」とマリオに勧められたのは、「サウナキング」と書かれた木製椅子で1脚のみ。

 半ば強制的でも、断ったら男じゃない。覚悟を決め、上段に椅子を置いてスタートを待つ。

 短い前口上後、マリオがミストスプレーでくまなくブラックフォレストのアロマを拡散すると、湿度計の針が15%から20%に急上昇したのに続き、バズーカ砲みたいなブロワーで爆風を浴びせる。一人一人に約20秒。

 周りで「うぎゃ」「あちー」と悲鳴が聞こえるたび、「そろそろだよなぁ」と怖くなる。熱さで耳がジンジンしてきた。いよいよボクの番で、無意識に「うわっ」と声を上げたが、あれれ、ロウリュなしの爆風は意外にも優しかった。真綿にくるまれた感じでイイじゃないか!

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束