【大富士】(大阪・十三)とんかつにかけるデミの仕込みは1カ月かけて

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いかにも長期間寝かせた味わい

 鶏がらベースのスープにタマネギ、ニンジン、リンゴ、香味野菜、牛すじを入れ、1日平均3時間煮込んで濃縮を続けていく。完成が近くなるころを見計らって1日6時間に増やし、最後は1日がかりの仕上げ作業となる。焼いた小麦粉を投入し「口に残っては台無しになる」と繊維質を完全に取り除くため、ザルに入れて手で押しながらこしてフィニッシュだ。

 とんかつA定食(1400円)を食べる。肉厚の豚肉は脂が少なくヘルシーな甘みがあり、身が締まって歯ごたえ十分。デミソースは酸味が少なくフルーティーでとげがない。作って間もない味ではなく、いかにも長期間寝かせた味わいだ。

「会社員を辞めて6年前に店を継ぎました。父に言われるまま作ってるだけですよ」と謙遜する。老いた常連客がひょっこりと現れて「おう。いつものやつを頼む」なんてことがあるかもしれない。そのためにも伝統の味を守っていく覚悟だ。

(住)大阪府大阪市淀川区十三東3-28-18
(℡)06-6301-5917
(営)11時30分~14時、17時30分~20時/日休

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