株主総会や就職説明会で“武器”になる プロライターが実践する企業に「本音を語らせる」テッパンの質問

公開日: 更新日:

AI時代で大切なのは“聞き出す”力

 コロナ禍を経てリモートワークにシフトする企業が増えている昨今、薄れがちな社内のコミュニケーションを活発にするため、こだわり抜いた社員食堂を作った企業が存在する。それがクラウド業界のパイオニア「日本ビジネスシステムズ(通称:JBS)」だ。日本一とも称される社員食堂を作った理由を切り口に、企業経営の本質について同社の牧田幸弘社長に10時間を超えるロングインタビューで鋭く迫ったのが、『なぜ最先端のクラウド企業は、日本一の社員食堂をつくったのか?』(発売・講談社=いからしひろき著)である。

  ◇  ◇  ◇

「リモートは便利ですが、やはり生身の人間同士、面と向かって直接話さなければ大事なことは伝わりません。かといって、無理に会社に来いとは言えない。自然と会社に来たくなるようにするにはどうすれば良いかと牧田社長が考えた時、思いついたのが最高の社員食堂を作ることだったのです。その根底には、“人財こそが会社の最大の資本”という牧田社長の信念があります」(著者のいからし氏)

 著者は20年以上フリーライターとして活動し、2023年6月にライターズオフィス「きいてかく合同会社」を設立。JBSの牧田社長と同じく人こそ資本と考え、AI時代をたくましく乗り越えていけるライターの育成に取り組んでいる。

「AIはそれなりにそつのない文章を書けます。しかし、そのためには良い材料が必要です。良い材料を集めるには取材相手からさまざまな情報を聞き出す必要があります。本人も気づいていないような魅力的な話を引き出す最高のスキルこそが、ライターのインタビューなのです」と、AI時代におけるインタビュー力の重要さを語る。

 リアルな人間が引き出したリアルな情報は、ネットには決して転がっていない稀有な情報だ。そうした情報をいかに集めてくるかは、ライター業界に限らず、ビジネス全般の今後の課題と言えよう。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  3. 3

    愛知県犬山市にある「もうひとつの万博」に行ってみた “本家”と違いストレスフリー&コスパよし

  4. 4

    元横綱白鵬 退職決定で気になる「3つの疑問」…不可解な時期、憎き照ノ富士、親方衆も首を捻る今後

  5. 5

    「時代と寝た男」加納典明(16)小熊を屋内で放し飼い「筋肉、臭い、迫力、存在感がぜんぜん違った」

  1. 6

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  2. 7

    緒形直人、中井貴一、佐藤浩市…名優のDNAを受け継いだ3人の息子たちの現在地

  3. 8

    元横綱白鵬 1億円“退職パーティー”の実態…超高級ホテルに太客大集結、札束乱舞のボロ儲け

  4. 9

    長嶋茂雄さんは助っ人外国人のセックスの心配もしていた。「何なら紹介してやろうか?」とも

  5. 10

    “中居正広寄り”の古市憲寿氏と視聴者のズレはどこで生まれた? フジ日枝批判での存在感は早くも過去のものに