アカハタ酒蒸しが破格の1匹1450円!定休日の水曜に釣りに行き、釣果を振る舞う
おいらせ(神奈川・井土ケ谷)
大学の水産学部を卒業すると、食品メーカーや水産会社、官公庁などが主な就職先だ。中には、巡り巡って脱サラし、魚をメインに据えた飲食店を開く人もいる。人生いろいろとはいえ、腹を決めた主人の店なら、魚がうまいに決まっているだろう。
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品川と三崎口を結ぶ京急沿線は、海に面したエリアとあって、魚料理の人気店が点在する。井土ケ谷駅から歩いて8分、平戸桜木道路沿いにこの店を構えたのは、北里大水産学部を卒業し、横浜中央卸売市場で競り人まで務めた大曽根稔さん(68)だ。
「養殖関係の仕事に就きたかったのですが、見つからなかったとき、縁あって中央市場の部長に呼ばれたんです。『養殖の会社を紹介する』と。それでとりあえずお世話になると、釧路から静岡までの近海モノを扱う部署でした。4年の実務経験があると競り人の試験を受けられるのでとりあえず取りましたが、いつまでたっても養殖の会社の話がないので、見切りをつけないとマズイと思って5年で辞めたんです」
その後、横浜の繁華街・伊勢佐木町の焼き鳥屋などを経て独立。今年で17年目のこの店の入り口の壁に「炭火焼鳥」とあるのは伊勢佐木町時代の名残でメニューにあるが、常連客はもちろん魚を目当てにやってくる。