著者のコラム一覧
内田正治タクシードライバー

1951年埼玉県生まれ。大学卒業後、家業の日用品、雑貨の卸会社の専務に。しかし、50歳のときに会社は倒産。妻とも離婚。両親を養うためにタクシードライバーに。1日300キロ走行の日々がはじまった。「タクシードライバーぐるぐる日記」(三五館シンシャ)がベストセラーに。

(25)その女性客は“オバケ”ではなかったけれど…「津田梅子」新札登場でふと思い出した

公開日: 更新日:

 タクシードライバーが乗せるお客の7割以上は男性客といっていい。ただ、深夜の銀座、赤坂、六本木といった盛り場では、仕事を終えたホステスさんのお客も多くなる。バチが当たりそうだが、正直なところ、こうしたお客さんはドライバーにとってはあまり「おいしいお客」ではない。なぜなら、ほとんどの場合、彼女たちは職住近接タイプであまり料金が出ないからだ。1時間、2時間とタクシー乗り場で待っていて、ようやく順番が来たと思ったら1000円以下の近距離ということになると、本当に申し訳ないが、ガッカリということになる。

 もちろん、それはドライバーの勝手な言い分であって、乗っていただけるだけでも感謝しなければならないのは重々承知だ。一方、深夜働くタクシードライバーにとってありがたいのは長距離のお客さんだ。なかには、都心から八王子、鎌倉、成田とか2万円前後の料金が出るケースもあって、こうしたお客さんをドライバー仲間は「オバケ」と呼んでいる。「オバケ」はドライバーにとって、ちょっとした当たり馬券のようなものだ。この「オバケ」も女性はほとんどいない。ある意味で、これは日本が男性中心社会であることを表しているといえるかもしれない。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"