“富士山隠し”の幕をコンビニが撤去していた…インバウンド急増の複雑心境を地元飲食店が吐露

公開日: 更新日:

 物議を醸した山梨県富士河口湖町の観光公害対策に続報だ。今年5月、富士山を重ねた写真を撮ろうと訪日客が集まったコンビニの前に設置した幕を覚えているだろうか。実は台風接近による破損などを避けるため、今月15日に取り外していたのだ。

 もともとは何の変哲もない場所だったが、「富士山とコンビニ」という“ネオジャパネスク”な組み合わせが外国人に大ウケ。SNSを通じてインバウンドの人気スポットに。訪日客が殺到したが、私有地の立ち入りやゴミの散乱、道路の危険な横断などが頻発し、写真を撮れないように雄大な富士を幕で隠したのだ。

 直後にはレンズをのぞかせる穴を開けられたが、より丈夫な素材に変えた効果もあり、訪日客は徐々に減少。撤去後もトラブルがなければ、幕の再設置は考えていないという。

 この騒動を巡っては、自治体の葛藤がうかがえる。

「本来であれば、多くの観光客に来ていただくことはありがたい話。我々も幕を付けたいと思ってやっているわけではありません。一度様子を見て、対処していきたいと思います」(富士河口湖町・都市整備課)

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  3. 3

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  4. 4

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  5. 5

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  1. 6

    12月でも被害・出没続々…クマが冬眠できない事情と、する必要がなくなった理由

  2. 7

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  4. 9

    黄川田地方創生相が高市政権の“弱点”に急浮上…予算委でグダグダ答弁連発、突如ニヤつく超KYぶり

  5. 10

    2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも