著者のコラム一覧
髙橋裕樹弁護士

「すべては依頼者の笑顔のために」がモットー。3000件を超す法律相談実績を持ち、相続や離婚といった身近な法律問題から刑事事件、企業法務まで何でもこなすオールマイティーな“戦う弁護士”。裁判員裁判4連続無罪の偉業を成し遂げた実績を持つ。アトム市川船橋法律事務所。

留置所で“取り調べ拒否Tシャツ”着たら警察に没収され…被疑者は着てはいけないの?

公開日: 更新日:

 留置場で「私は取調べを拒否します」と書かれたTシャツを着ていた被疑者が、警察にTシャツを取り上げられたことが話題になっています。

 留置場は多くの被疑者が一時的に生活する場所であるため、警察はトラブルを防ぐために服装や持ち物を管理する権限を持っています。Tシャツを回収した警察の弁解は“取り調べ拒否Tシャツ”の着用を認めると、「留置施設の規律や秩序を害するおそれがある」から回収したということのようです。

 逮捕勾留されている被疑者は、捜査機関による取り調べを受忍する義務があることが最高裁で認められています。国際的な批判を受けている日本の人質司法を、正面切って認めているこの判例自体に問題があるとは思います。しかしながら、実務上は上記判例に従い、被疑者に取り調べ受忍義務を認めているわけですから、とりあえず留置場から取調室までは行かなければならないとされています。

 そのため、取り調べに応じたくないと留置場にしがみつく被疑者がいる場合、留置場の職員は、判例の説明をして延々と説得しなければならなくなりますし、場合によっては、留置場から引きはがして取調室まで連れて行かなければならないこともあるでしょう。このような煩わしい連行作業を何人にもやらなければならないとなると、留置管理課の増員や装備増強などが必要になり、警察の業務に著しい支障が出る可能性もあります。そのため、“取り調べ拒否Tシャツ”は、判例上認められていない取り調べ拒否を扇動するメッセージを発していると理解されたのかもしれません。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジとTBSは「朝8時戦争」“初打席”で空振り三振…テレ朝「羽鳥慎一モーニングショー」独走いよいよ決定的

  2. 2

    NHKドラマ10「魯山人のかまど」は早くも名作の予感! 藤竜也は御年84歳、枯れてなお色香漂う名演技

  3. 3

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  4. 4

    フジ「月9」ドラマ初主演の北村匠海 映画では“共演者連続逮捕”のジンクスに見舞われたが…

  5. 5

    ローム、東芝・三菱電機が統合へ…パワー半導体をめぐる3社連合をデンソーが買収か

  1. 6

    元参院議員・野末陳平さん94歳 大病知らずだったが、2年前に2度の全身麻酔手術を経験

  2. 7

    中島裕翔に新木優子と熱愛報道 ファンから囁かれるHey! Say! JUMP脱退の背景と“問題児”の過去

  3. 8

    新木優子と結婚した中島裕翔は大正解! 吉田羊との“合鍵愛”報道から10年目…

  4. 9

    高市首相が自衛隊派遣めぐり安倍側近と壮絶バトル→「クビ切り宣言」の恐るべき暴走ぶり “粛清連発”も画策か

  5. 10

    「高齢者=賃貸NG」は思い込みだった? 家主が恐れる“4つの不安”を解消する方法