シニアのワンちゃんネコちゃん「脾臓」の腫れは手術せずに点滴で治療できる可能性が

公開日: 更新日:

 ワンちゃんもネコちゃんも、シニアになると脾臓が腫れることがあります。そうすると、手術を勧められることもありますが、果たしてそれが必要なのか。今回のテーマはそこです。

 脾臓は腹部の中間にある臓器で、その働きは血液の貯留保管。古くなった血液を処理したり、緊急時には血液を放出して血液循環を補ったり。骨髄以外で緊急に造血できる補助的な働きが特徴です。

 正常なら、ワンちゃんもネコちゃんも触診で触れることはありません。当院の場合、触診に違和感があれば、本当に脾臓が原因なのか、そうでないのか超音波検査で確認します。肝臓や胆のうは中腹部より上に位置していますが、それらが腫れた場合も、中腹部から下腹部にかけて腫れが認められることがあり、超音波検査は、それらの鑑別に役立つのです。

■発症すると命の危機が

 脾臓の腫れが怖いのは出血が止まらなくなること。腫瘍であってもなくても肥大して破裂し、腫瘍なら増殖して脾臓の一部が自壊。いずれも出血を招くため、発症すると命が危ぶまれます。それが起こらないように未然に摘出することがあるのです。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」