毎年の血液検査だけでは不十分! ワンちゃんの胆泥や胆石の早期発見には超音波検査がベター

公開日: 更新日:

 かかりつけのワンちゃん(12歳)が元気がなくて、飼い主さんに連れて来られました。腰を痛めたそうで、触診すると腹部に緊張感がありました。ただ、飼い主さんが気になることをおっしゃいました。

「何となくお腹が張っているような気がするんですが……」

 実は、お腹の張りは肝臓周辺が強く、硬く感じられました。それで、超音波検査を実施することに。やっぱり思っていた通りで、画像には胆のうの腫大とたまった胆泥が認められました。

 胆のうは肝臓で作られる胆汁をため、胆汁は脂質を消化するために使われる消化液です。さまざまな原因で脂質の消化が悪くなると、胆汁が濃縮され、胆泥から胆石を起こします。ヒトでも、脂っこいものを好むと、中年で胆石になることが珍しくありません。シニアのワンちゃんもよくいます。

 これが厄介なのは、胆泥や胆石が、胆汁の通り道である胆管を塞いでしまうと、胆汁が胆のうそのものを障害して胆のう破裂を起こして、最悪の場合、漏出した胆汁で腹膜炎が生じるのです。そこまでいかずとも、脂質が十分に消化されないので、その蓄積によって血管がダメージを受けたり、肝機能障害になったりします。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑