声を失ったフリで障害年金を16年も不正受給…スペイン人女性の詐取がバレたワケ

公開日: 更新日:

 よくもまあ、16年間もだまし通したもんだ……スペインで、ある女(氏名非公表)が16年間にわたって声を失ったと偽り、障害年金を不正に受給していたことが、民間の保険調査員によって暴かれた。

 女は2003年、アンダルシア地方のスーパーで働いていた際、客からの暴行を受け、PTSD(心的外傷後ストレス障害)と発声不能と診断された。診断に基づき社会保障機関は女に永続的な障害年金の支給を決定。この事故は労災と見なされ、保険会社がその費用を負担することになった。

 ところが最近、定期的な見直しの中で、保険会社は不審な点を発見。調査員が調べた結果、女は実際には問題なく話すことができ、障害年金を受け取りながら通常の生活を送っていたことが判明した。

 調査員は決定的な証拠を掴むため、街中で女に声をかけ、近くのデパートへの行き方を尋ねた。すると女は、自然なスペイン語で道順を丁寧に説明。その様子はひそかに録音され、女が障害年金を詐取していた決定的な証拠となった。

 今年1月、アンダルシア高等裁判所は保険会社の支払い義務を打ち切る判断を下した。女には不正受給の罰金が科せられ、保険会社は過去16年間の支給額の返還を求める方針だという。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?