精神科医・和田秀樹氏が語る「老害」を乗り越える方法

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■老害と呼ばれないためには

 人生100年時代で定年延長や再雇用など働く時期が長期化している。高齢者になっても楽しく働き続けるにはどうすればよいのだろうか? 精神科医・和田秀樹さんの著書で、シニア世代が「無理なく楽しく働き続ける方法」を提案した『定年後の超・働き方改革 「楽しい仕事」が長寿に導く!』(光文社)より一部抜粋、再構成してお届けする。

  ◇  ◇  ◇

 「老害扱いされてるんじゃないか」――。

 そんな不安にとりつかれている人は珍しくありません。結果、必要以上に若い世代に迎合したり、へりくだりすぎたりする人が非常に多いのです。でも本当の「老害」にあたる人なんて、全体の一割程度に過ぎないのです。職場でへりくだりすぎると、仕事がうまく進まないことがあります。

「たとえ老害と言われても、業務を遂行して職責を果たしているんだから、なんの問題もないじゃないか」
 
 そんなマインドセットに切り替えてみましょう。そもそも老害とは本来、硬直した考え方の高齢者が指導的立場に居座り続けることを指す言葉です。

 しかし、昨今は老害認定されるハードルが異常に低くなっています。たとえば「年寄りの話は説教ばかりで腹が立つ」「年金暮らしのくせに贅沢するなんて」「年寄りがレジで会計をすると、もたついて迷惑だ」……。

 ここまではっきりした言葉になっていないかもしれませんが、そんな世間の空気をしばしば感じます。だから「若い人から老害と呼ばれないようにしないと」と、高齢者が萎縮してしまうわけです。つまり老害という「レッテル貼り」の多くは、高齢者への同調圧力なのです。

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