大阪万博会場で水トラブルが続く理由…ユスリカ大量発生に続き、指針値20倍のレジオネラ菌
大阪・関西万博で、またしても水にまつわるトラブルだ。
万博協会は5日記者会見を開き、会場南側にある「ウォータープラザ」の海水から指針値の最大20倍に当たるレジオネラ属菌が検出されたため、きょうまで水上ショーを中止すると発表した。あす以降の再開は検査結果をふまえて判断するという。
レジオネラ属菌は、消毒されていない水や入れ替わりの少ない水、水温が20~50度前後の水に混入した時に増殖する恐れがあるとされ、発熱や肺炎などの症状が出るレジオネラ症の原因となる。公衆浴場やプール施設などで基準値を超えるレジオネラ属菌が検出された例があり、高齢者を中心に死亡例も少なくない。
万博協会は今後、海水の循環量を増やしたり、消毒や配管清掃を強化するという。
広さ3ヘクタールの「ウォータープラザ」には大阪湾の海水が引き込まれており、約300基の噴水が設置されている。この広大な施設は、万博会場で大量発生している羽虫「ユスリカ」の発生源にもなっており、大屋根リングの上で蚊柱が発生するなどの問題になっている。