大阪万博会場で水トラブルが続く理由…ユスリカ大量発生に続き、指針値20倍のレジオネラ菌

公開日: 更新日:

■識者は衛生面のチェック体制を疑問視

「ウォータープラザ」の周辺で立て続けにトラブルが発生しているのには、理由がありそうだ。

「大阪湾の海水はもともとさまざまな物質を含んでいます。その海水を同じ場所にとどめておけば当然、レジオネラ属菌が増殖するし、水中に含まれる有機物を求めてユスリカが発生する。こうした問題が発生しているということは、水を濾過したり循環させたりする本来必要な浄化設備が、十分なものでないと考えられます」(建築エコノミストの森山高至氏)

 レジオネラ属菌は、エアロゾルと呼ばれる細かい霧やしぶきを吸い込むことで感染する。

感染症など健康上のリスクを考えれば、噴水など人が水に触れる可能性のある設備をつくるなら、もっと細心の注意を払うべきでした。人工の水辺というのは本来管理が非常に難しいものです。主催者側の衛生面に対するチェック体制は本当に機能しているのでしょうか」(森山高至氏)

 開幕からもうすぐ2カ月が経つが、後手後手の対応は相変わらずだ。

  ◇  ◇  ◇

 万博協会のトラブルへの後手後手対応ぶりは、関連記事【もっと読む】などで詳しく報じている。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  3. 3

    長嶋一茂が晒した「長嶋家タブー」の衝撃!ミスターとの“今生の別れ”、妹・三奈との根深い確執も赤裸々

  4. 4

    “Snow Manの頭脳”阿部亮平は都立駒場高校から“独学”で上智大理工学部へ 気象予報士にも合格

  5. 5

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  1. 6

    手ごたえのない演奏を救ったのは山下達郎 弱冠22歳の雄叫びだった

  2. 7

    長嶋茂雄さんは助っ人外国人のセックスの心配もしていた。「何なら紹介してやろうか?」とも

  3. 8

    父の死去で長嶋一茂は“天然キャラ”封印…KY発言に噛みつく「不謹慎警察」のエジキになる恐れ

  4. 9

    元横綱白鵬 退職決定で気になる「3つの疑問」…不可解な時期、憎き照ノ富士、親方衆も首を捻る今後

  5. 10

    「ルンバ」のアイロボット社に事業継続困難疑惑…代表執行役員社長が舞台裏を説明