この夏「帰省しない」派は4割。理由は“夫の態度”にある? 妻が悩む2つのケース
約4割が「帰省しない」と回答。実家派が多数に
大型連休になると訪れるイベント、“義実家への帰省”。せっかくのお休みなのに、「帰省のことを考えるだけで憂鬱」という声は少なくありません。
生活総合情報メディア「ヨムーノ」が既婚女性に実施したアンケートでは、この夏「帰省しない」と回答した人が全体の約4割にのぼりました。
また、「実家に帰省する予定」と答えた人は、「義実家に帰省する予定」とした人を大きく上回る結果に。年々、「義実家は無理せず距離を取る」というスタンスが浸透しつつあるようです。
そこで、編集部では「帰省しない派」の意見を聞いてみました。
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実家優先の理由に、“親の健康と心の余裕”
ショウコさん(仮名/42歳)は、今年の夏は、義実家ではなく実家への帰省を選びました。
「昨年、父が転倒して膝を骨折したんですよ。それから杖が手放せなくなって。日常生活に支障はないものの、やっぱり心配で」
ショウコさんの父は、妻と死別後ひとり暮らし。一方、義実家は夫婦ともに元気に過ごしており、近所には兄夫婦も住んでいます。
「夫とも話し合って、今回は私の実家を優先しようということになりました。快くOKしてくれました。親子水入らずを楽しんできます」
“どちらかを選ぶ”のではなく、“状況に合わせて柔軟に判断する”という考え方が、夫婦間で共有されつつあるようです。お互いの実家を尊重し合える関係がいいですよね。
「夫が役に立たない」は半数以上
また「ヨムーノ」の調査結果では「夫が役に立たない」と感じた人は全体の半数以上にもおよんでいます。
実際はどうなのでしょうか? 夫に悩む2人のケースを紹介します。
夫の実家モードがストレスに
アカリさん(仮名/39歳)は、義実家での夫の態度に悩んでいます。
「持病があって、夫とも相談のうえ子どもは持たない選択をしたんです。義両親もその話は知っているのに、帰省のたびに“知り合いの孫”の話を延々とされて…。夫はただ聞き流しているだけ。私の気持ちは完全に置き去りです」
同様に、ミサさん(仮名/45歳)も“本家の長男の嫁”という立場で、親戚づきあいのストレスを抱えています。
「夫の実家は九州の山間部。移動にお金と時間がかかります。それでも帰省すれば、宴会の準備から片付けまで全部任されて、夫は親戚とお酒を飲んでばかり。感謝の言葉なんて一度も聞いたことがありません」
夫にとっては懐かしく心安らぐ実家でも、妻にとってはまったく別の空間です。
そのため、「夫が役に立たない」「空気が読めない」という帰省中の不満が、義実家の滞在そのものを“苦行”に変えてしまっている現実が浮かび上がります。
「帰省はするもの」から、「帰省をどうするか」へ
かつて“帰省”は、「嫁いだ家に帰るのが当たり前」でした。しかし今、家族のあり方も、夫婦の関係も変わりつつあります。
「義実家より実家へ帰省する人」が増え、帰省自体をやめる人も約4割。これは、多くの女性が「心と体の余裕を守る」という選択をしたからかもしれません。
夫婦で帰省について話し合う。距離感を見直す。無理をしない。そんな“思いやりある帰省のかたち”が定着するといいですね。
今年のお盆も、無理なく笑顔で帰ってこられる場所でありますように。
「夏の帰省に関するアンケート」調査概要
調査名 :夏の帰省に関するアンケート
調査手法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2025年6月9日~6月15日
調査対象:「ヨムーノメイト(ヨムーノ公式インスタグラマー)」を中心とした、25〜60歳の、子どものいる既婚女性137名
(コクハク編集部)