(2)発酵性食物繊維は一般的な「食物繊維」とはどう違うのか
前回は、発酵食品と発酵性食物繊維の違いについて説明した。今回は、「食物繊維」と「発酵性食物繊維」の違いと、発酵性食物繊維の利点について説明したい。
食物繊維とは「ヒトの消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」と定義されている。食物繊維には実に多くの種類があり、文部科学省が策定する「日本食品標準成分表」では、それらを水溶性と不溶性の2種類に分類している。
たとえば水溶性食物繊維は、熟した果物に多いペクチンや、海藻のネバネバ成分であるアルギン酸など。不溶性食物繊維は、植物の細胞壁を構成する主要な成分であるセルロースなどがある。
一口に食物繊維といっても、水溶性と不溶性では、体に対する働き方が違うため、これまで2種類に分類されてきた。しかし最近は、それに代わって「発酵性食物繊維」かどうか、という分類がされはじめている。
発酵性食物繊維とは、善玉菌のエサになる食物繊維のことを指す。裏返すと、食物繊維のなかで、善玉菌のエサになるものということだ。