(36)「最善の施設を選んだのだ」と自分に言い聞かせた

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 候補に挙がった有料老人ホームは、すべて月額の基本的な費用が10万円前後で収まる施設だった。それが母が受け取る予定になっている遺族年金の範囲内で支払える金額の条件だった。

 そんな折、数百万円から数千万円の入居金、月額数十万円という高級施設に親がいるという人に出会った。別の知人からは、親と一緒に高級ホームを見学したという話を聞くこともあった。

 私は、母の入所先を限られた予算の中で探していることに少し引け目を感じていた。しかし家庭の事情はそれぞれであり、現実的な予算の範囲で判断するしかない。

 世の中には潤沢な予算を使って老後を過ごすことのできる人もいるだろう。高級施設には、著名なシェフによる食事を来訪者とともに楽しめるダイニングや、ホテルのようなロビーを備えたところもある。だが、母は食への関心が薄れており、そうした要素は優先事項にはならなかった。私自身も、面会時に快適な空間があることを特に求めてはいなかった。現時点で医療職の常駐が必要な状態でもなかったため、医療体制も最低限で問題ないと判断していた。

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