(1)東京・杉並区を流れる善福寺川周辺にも、「アサ」「ツル」「カマ」は湿地、「エコ」は川の入江を示す水害地名
谷に短時間に下水の排水能力を上回るゲリラ豪雨が押し寄せれば、一気に水があふれるのは推して知るべし。05年9月4日、この一帯では1時間に100ミリを超える猛烈な雨で、善福寺川や江古田川などがあふれ、床上浸水は3000戸近くに上りました。
杉並区に隣接する練馬区「江古田」は「田」から分かるように水田地名ですが、「エコ」は川の入り江で水がたまりやすいことを示しています。歴史に裏打ちされた地名は、ゲリラ豪雨に弱いことが読み取れるのです。「大久保」「恋ケ窪」「麻布」なども、同じ理由でよくありません。
■「自由が丘」は“丘”ではなく、九品仏川が刻んだ谷底
住みたい街ランキングの常連の「自由が丘」は九品仏川が刻んだ谷底にあり、かつては衾村と呼ばれ、水田が広がっていました。地名の由来となった「自由ケ丘学園」そのものは「丘」にありますが、「自由が丘」という地名でピンとくる駅周辺の商業エリアは谷底。ゲリラ豪雨は要注意です。商業優先で開発された土地につけられた新たな地名の災害リスクを知るには、古地図から古い地名をチェックするとよいでしょう。

















