パートナーに不満があるから?女の「オナニー」を徹底解剖
相手に不満があるから自分でするのか――。日本を含む世界9カ国を対象に性の意識差を調べた「TENGA世界マスターベーション調査」によると、欧米や中国は7割がパートナーとのセックスに「満足している」と回答しているが、日本人の満足度はわずか4割と断トツに低い。興味深いのは女性で、そのオナニーの実態だ。
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日本人女性の回答者492人のうち、オナニーの経験者は6割。93%の男性に比べると少ないが、デビューは早い。ウソかホントか不明ながら、経験者297人のうち1人が「1歳」と回答。「3歳」は2人、「4歳」は3人と続く。男性の最年少は「3歳」だが、1ケタ年齢でのオナニーは1割を超え、明らかに女性が多い。
男性の平均は13・2歳で、中学生前後でほとんどの人がオナニーを覚えるが、女性は年を重ねてから覚える人も珍しくなく、13%が「20歳」。三十路を迎えてのデビューは8人で、一番の遅咲きは「38歳」だ。そんなバラつきを平均すると、中学卒業目前の14・9歳になる。
気になるのが、オナニーの目的だろう。「性欲を満たすため」「性的な快感を楽しむため」は、男性の6割超には及ばないものの44%。モヤモヤ解消がオナニーの目的だが、男性との違いはオカズだ。
■男性より多い「妄想」と「エロ本」
動画は、男性より36ポイント少ない53%だ。同じく53%の妄想は男性を約20ポイント上回り、レディコミなどエロ本は男性の2倍以上の24%。女性は、男性よりイメージ重視の傾向が見て取れるだろう。
面白いのはイメージする相手で、「過去のパートナー」は5割なのに、「現在のパートナー」は13%と少ないのはなぜか。明大講師の関修氏(心理学)が言う。
「女性は性行為にファンタジーを求めるため。過去の思い出や美化した相手とのセックスを思い浮かべて心理的な快感を得ます。男性のように射精という分かりやすいゴールがないので、体の反応ではなく、心が満たされることで興奮が高まる。夫や彼氏ではリアリティーがありすぎて、想像力が働きにくいのです」
韓流スターやアニメのキャラクターなど、手の届かない対象も性的な想像を膨らませやすいという。
売り上げ増で百貨店でも
女性用のセルフプレジャーグッズの売り上げは右肩上がりだという。今や百貨店でも販売され、伊勢丹新宿本店の店頭や伊勢丹オンラインショップで「デリケートゾーン&セクシュアルケア」を展開。ほかにも昨年11月には常設店「iroha STORE 大丸梅田店」がオープンし、幅広い年齢層の女性が訪れているという。
「国内での売り上げは、2018年に前年比2倍に急成長し、その後も増加を続けています。常設店のオープン後はネット販売での売り上げが伸びています」(「iroha」ブランドを提供するTENGA広報担当者)
一体、どんな商品があるのか。TENGA広報によると、指名買いが多いのが「iroha RIN+」(イロハリンプラス=税別5300円)だ。これは挿入アイテムで、振動を「弱」「中」「強」「最強」と調節できるほか、長さ16センチで、“奥の刺激”を楽しめるのも人気の理由だとか。
プレゼントならばイブよりローターを
一方、手のひらサイズの“手毬”をイメージした「iroha temari」(イロハテマリ=税別5300円)も昨年発売の新商品。こちらは局部に当てて、振動から興奮を感じ取る。シリーズ最大出力のハイパワーモーターを使いながら、長時間利用しても手がしびれない防振設計を施しているという。肩当てにいいとマッサージ目的で購入する人もいるという。
そういえば、TENGAの調査のうち「マスターベーションの際に行うこと」として、オカズやオモチャの利用状況をチェックする内容がある。その中で、「膣に挿入して使うバイブ」の利用者は7%、「外から当てる振動なしのオモチャ」は3%で、「ローター」は21%だった。女性にプレゼントするなら、バイブよりローターか。