有森隆
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有森隆ジャーナリスト

30年余、全国紙で経済記者。豊富な人脈を生かし取材・執筆中。「『ゴーン神話(マジック)』の終焉 日産を覆う不安の正体」(「月刊現代」2006年12月号)、「C・ゴーン『植民地・日産』の次の獲物(ターゲット)」(同09年1月号)などを執筆。「日産 独裁経営と権力抗争の末路――ゴーン・石原・川又・塩路の汚れた系譜」(さくら舎)を3月に上梓。

セブン&アイHD 鈴木天皇の辞任<下>“鈴木家の世襲”を告発

公開日: 更新日:

 サード・ポイントの指摘で、それまで水面下で語られていた世襲問題が一気に浮上した。

 会長兼CEOの鈴木敏文の持論は「ネットを制するものがリアルを制する」。

 スマートフォン(スマホ)の普及を背景に、ネットやカタログ、実店舗などあらゆる販路を組み合わせ、いつでもどこでも買い物ができるようにするオムニチャネルを推進。敏文の次男・鈴木康弘をグループが総力をあげて取り組むオムニチャネルの総指揮官に就けた。

 康弘が社長を務めていたセブンネットショッピングは、1999年にソフトバンク、セブン―イレブン・ジャパン、トーハン、ヤフーなどで設立した合弁会社。業績は芳しくなく、次男に傷がつかないようにするため、敏文がこの会社を買い取ったといわれている。

 問題はその人事。救済されたセブンネットショッピングの社長だった康弘は責任をとるどころか、14年3月、吸収した側のセブン&アイ・ネットメディアの社長に格上げとなり、セブン&アイ本体の執行役員に名を連ねた。同年12月、康弘のために新設された最高情報責任者(CIO)となり、15年5月28日に開催されたセブン&アイHDの定時株主総会で取締役に昇格。経営中枢入りした康弘は序列5位で、取締役執行役CIOとなった。わずか1年余で三段跳びの大抜擢である。

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