得をするのは誰?株価上昇を演出する自社株買いのカラクリ
世界の株価を上昇させてきた原因のひとつに、自社株買いがあります。ニューヨークダウの上昇も、自社株買いによる部分が少なくありません。自社株買いは年々右肩上がりで増加しており、世界の自社株買い額から株式調達額を差し引いた買い戻し額が、過去5年の累計で約1兆8000億ドル(約195兆円)となりました。
自社株買いとは、企業が発行した株式をその企業が買うことです。企業は買い戻した後に消却することで、発行済み株式数を減らすことができます。自社株買いをすると、株価が上昇する理由は次の3つです。
①株を買うこと
②1株当たりの配当金が増えること
③自社株買い報道を好感して新規買いの増加
米アップルは2018年5月、1000億ドル(約10兆8500億円)という大きな自社株買いをしました。