有森隆
著者のコラム一覧
有森隆ジャーナリスト

30年余、全国紙で経済記者。豊富な人脈を生かし取材・執筆中。「『ゴーン神話(マジック)』の終焉 日産を覆う不安の正体」(「月刊現代」2006年12月号)、「C・ゴーン『植民地・日産』の次の獲物(ターゲット)」(同09年1月号)などを執筆。「日産 独裁経営と権力抗争の末路――ゴーン・石原・川又・塩路の汚れた系譜」(さくら舎)を3月に上梓。

ミサワホーム<下>天才技術者が考案した接着剤でつくる家

公開日: 更新日:

 三澤千代治は日本大学理工学部建築学科4年の夏休みに、駅のホームを歩いていて洗面器2杯分の血を吐いて倒れた。救急車で三鷹新川病院(のちの杏林大学医学部付属病院)に運ばれた。診断は肺結核だった。

 新潟から駆けつけた母親に、担当医が「覚悟をしておいてください。おそらく今晩あたりが峠でしょう」と話すのが聞こえた。人生は終わりだと観念した。

 それでも、生死の境をさまよいながら九死に一生を得、1年半の入院生活を送った。

 ミサワホームの創業の原点である「木質パネル接着工法」は、じつはこの入院生活のあいだにひらめいたものだ。三澤を語るとき、必ず出てくる創世神話のハイライトである。1960年、安保闘争の時代だ。

 三澤は病院のベッドで天井を見上げ「なぜ建物には柱や壁があるのだろうか」と考えた。材木屋の息子の三澤は、木材を格子状に組み、その両面に合板を接着したパネルで床・壁・屋根の6面体を箱のように組み立てればよいとひらめいた。さらに、建物をより強固とするため、パネルの組み立てにも接着剤を使用することを思いついた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    年金生活者の確定申告 面倒くさがらずにやれば還付3万円超

  2. 2

    ゲッソリ痩せた東出昌大…杏との“話し合い”で主夫に転向か

  3. 3

    女性がNHK大河ソッポ 長谷川博己“若い明智光秀”なぜ不評?

  4. 4

    忖度なしの外資系が…ANAホテル沈黙は安倍自民の口封じか

  5. 5

    「麒麟がくる」視聴率下降の原因か…海老蔵の“語り”が不評

  6. 6

    石井GMとの確執を噂され解任…平石前楽天監督に真相を直撃

  7. 7

    新型肺炎の三馬鹿トリオ 引きずり降ろさなければ危機拡大

  8. 8

    視聴率急落のNHK「麒麟がくる」に安藤サクラ“緊急登板”説

  9. 9

    無策の上に疑惑まみれ 「肺炎対応」安倍政権は神頼み<上>

  10. 10

    東出昌大は「帰宅拒否症」だった“理想の夫婦”の哀しい現実

もっと見る

編集部オススメ

  1. {{ $index+1 }}

    {{ pickup.Article.title_short }}

もっと見る