東証再編にすでに“うまみ”はない…1月11日まで待つべし
東京証券取引所の市場再編が目前に迫ってきた。来年の4月4日に1部、2部、マザーズ、ジャスダックの4市場からプライム、スタンダード、グロースの3市場にくくりを変える。同時に東証株価指数(TOPIX)などの株価指数の見直しを実施する。
東証は今年の7月、全上場企業に再編後のどの市場の基準に適合しているかを通知した。各企業はそれを踏まえ、12月30日を期限に希望する市場を申請し、東証は来年の1月11日、全企業の新たな上場市場を公表する(東証のウェブサイト)。そして移行日が4月4日である。
最上位のプライム市場に上場するには、いくつかの条件がある。流動性(流通時価総額が100億円以上、流通株式比率35%以上)や高いガバナンス基準などを満たす必要がある。もっとも、基準に未達の企業でも「改善計画書」を提出すれば当面はプライムに残れる。
では、TOPIXはどうなるのか。その継続性を重視し、4月1日(移行の前営業日)のTOPIXの構成銘柄(全ての1部上場銘柄)は、4月4日以降の所属市場にかかわらず、いったんはすべてTOPIXに継続採用される。しかし、継続採用されるものの、流通時価総額100億円未満の銘柄は、「段階的ウエート低減銘柄」に指定される。その後、段階的にウエートを低減され、3年後の25年1月末にTOPIXから完全に外される決まりになっている。