イントラスト 桑原豊社長(1)損保会社に入社「ボーナスが10カ月分出る」と聞いて決めた

公開日: 更新日:

 最初に配属されたのは東京支店。支店長はモーレツ社員の典型だった。新入社員は「とにかく朝早く来い」と言われる。始業は9時からだったが、新入社員は7時30分に出社。すでに支店長は待っていて、新入社員はブラインドを開けて給茶機に水を入れて先輩社員たちが来るのを待つ。7時30分から8時の間に約款などの資料に目を通し、8時15分ごろから先輩たちがやってくる。

「支店長は出社してくる先輩たちに『おはよう』と声をかけるんですが、9時間際に出社する先輩に『遅(おそ)ようございます』と皮肉交じりに挨拶していましたね」

 仕事は代理店回りで、入社3カ月後には40の代理店を担当。ただ、新人には有力な代理店は任せてはもらえない。だから、ほとんど売り上げは上がらない。

「40あった代理店の中にひとつ有力な代理店があったのです。でも、その代理店はライバル会社の商品も扱っていて、そこでも競争がありました。ご夫婦が経営していたその代理店では、ライバル会社の方が圧倒的に取引額が大きかったのですが、日参し、いつしか代理店のオーナー夫婦と親しくなり、2年後には形勢は逆転しました。ご夫婦には、子どもがいなかったので、まだ20代前半だった自分を子どものように思ってくれたのかも知れませんね」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった