有森隆
著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

マレリHD(下)親会社KKR、みずほ、日産への影響は必至

公開日: 更新日:

 米投資ファンドのKKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)は2017年3月、日産自動車系列で最大の自動車部品メーカー、カルソニックカンセイ(カルカン)のTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社にした。買収総額は4983億円。カルカンは上場廃止になった。

 1999年に仏ルノーから日産に乗り込み、「系列解体」の大ナタを振るったカルロス・ゴーン社長(当時)は、中核部品メーカーまで手放した。日産は有価証券売却益1140億円を手にしたが、部品業界の信頼を失った。

 KKRのM&Aのバランスシート(得失)が今、厳しく問われている。カルカンは19年5月、欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA、現ステランティス)の自動車部品部門、伊マニエッティ・マレリを58億ユーロ(約7200億円)で買収した。

 カルカンとマニエッティは経営統合し、社名と製品名を世界的に知名度が高いマレリに統一した。事業会社マレリの全株式を持ち株会社、マレリホールディングスが保有している。

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