旧任天堂本社ビルが高級ホテルに変身! 安藤忠雄氏監修、我が道を突き進む創業家
任天堂の旧本社ビル(京都市下京区)を高級ホテルに改装した「丸福樓」が4月1日に開業した。創業家の資産管理会社、(株)山内が所有している。
このビルは1930~50年代、任天堂の本社として使われた建物だ。ホテル名称は花札やトランプを製造・販売していた当時の社名「丸福」にちなんだ。同じ敷地にある事務所と倉庫、山内家の住まいを改築し、一部は新築した。
建築家の安藤忠雄氏が設計監修をした。安藤氏は開業セレモニーで「次の50年、100年残る建物にしてもらいたい」と挨拶した。
客室は18ある。宿泊料金は2人利用の場合で1泊約10万円から約25万円(3食付き)。各部屋に、昭和初期の建築当時から残る家具や壁紙があり、通路には当時製造していたトランプや出荷箱などを展示する。ホテル経営のプラン・ドゥ・シー(東京・千代田区)がホテルの実際の運営を行う。
任天堂は1889(明治22)年、工芸職人だった山内房治郎氏が京都の平安神宮近くに任天堂骨牌を創立したのがルーツだ。プロのバクチ打ちは勝負のたびに新しい花札を使ったことから、任天堂の花札はよく売れた。