米SVB経営破綻がユニコーン企業を直撃…それでも日本への影響は少ない残念な理由
3月10日、全米16位のシリコンバレー銀行(SVB)が破綻した。SVBは、カリフォルニア州シリコンバレーにある中堅銀行。ハイテクのスタートアップ企業の預金や融資が非常に多い銀行で、中国、デンマーク、ドイツ、インド、イスラエル、スウェーデンにも支店があった。
英国のハント財務相は11日、イングランド銀行総裁と協議。財務省は、スタートアップ企業を対象に預金量やSVB、その他銀行へのアクセスなどを詳しく調査し始めたもようで、SVB・UK部門は、破産手続きが申請される見込みという。スタートアップ企業の創業者たちは、資金調達や従業員への支払いを巡り動揺し、不安はカナダやインド、中国にも波及しているという。
日本では、鈴木金融担当大臣が14日に、「現時点では、今回の破綻が日本の金融システムの安定に重大な影響を及ぼす可能性は低い」との認識を示した。裏を返せば、日本に支店がない=有望なスタートアップ企業がないからSVBとは無縁ということか。調査会社CBインサイツによれば、ユニコーン(企業価値10億ドル以上の未公開ベンチャー企業)は、米国に600社、中国に150社だが、日本は6社に過ぎない。