パチンコホール運営大手「ガイア」が過去最大級の倒産…再建支援に“策士”が名乗り
取引金融機関や納入元の遊技台メーカーなどの間では「10月中の倒産」はある程度織り込み済みだったようだ。同月初旬の手形決済が不調に終わっていたうえ、16、19、25、31日と月内に新たな手形決済日が立て続けに到来するとの情報が伝わっていたからだ。
パチンコホール運営大手、ガイア(東京・中央区)が先月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請、経営破綻した。負債総額は同時に再生法を申請したジャバやMGなどのグループ6社を含めて1793億円超。パチンコホール業界では過去最大級の倒産劇となる。
ガイアは1984年の設立。千葉市を皮切りに全国に店舗網を拡大し、ピーク時には5853億円の売上高を計上。「マルハン」「ダイナム」と並び業界御三家とも称された。
しかし2011年以降、代表取締役(当時)の覚醒剤取締法違反容疑による逮捕や所得隠し疑惑、粉飾決算疑惑などが相次いで噴出して信用が低下。23年5月期には売上高が1895億円にまで目減りし4期連続の最終赤字に陥るなど苦戦を強いられていた。金融筋によると、コロナ禍で客足が途絶えてからは元利払いの「リスケ(期日延期)要請もしばしば」。台所は火の車だったという。