ラーメンが世界的人気でも店の倒産は大幅増…しかもインバウンドの行列はありがた迷惑?

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「薄利多売、そのうえ原材料費などが高騰している今のラーメン店にとって、いかに回転率を上げるかが死活問題です。行列ができれば、通行人に対する宣伝にはなりますが、もしかしたら、ただ単に回転率が下がっているだけかもしれないし、さらに〈並ぶのは面倒〉と常連客が離れてしまうリスクもある」

 別の都内の行列店店長もこう口を揃える。

「あくまで例えですが、男性1人客が中心で1杯850円の大盛り系の店、かたや1200円のこだわりの店があったとして、同じ席数ならば、間違いなく前者の方が売り上げは多いはず。前者は黙々と食べて10分ほどで出ていく。こだわりの店は老若男女が複数で来店するケースもあって、写真を撮ったりゆっくり食べるので回転率が下がりますからね」

 いずれも15席で前者が10分、後者が20分でフル回転するとして、スタートは同じ15杯だが、60分後には105杯と60杯と大きな差が出る。前者の売り上げは計8万9250円、後者は7万2000円だ。

「そもそもこだわりの店は原材料費が余計にかかります。そして回転率の足を引っ張るのがインバウンドのファミリー客。注文するのにも食べるのにも時間がかかる。遠路はるばる来店してくれるのはありがたいんですけど、売り上げ的には正直きついですよ」(前出の行列店店長)

 悩ましい問題だ。

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