著者のコラム一覧
真保紀一郎経済ジャーナリスト

ロイヤルHD(下)かつての主力“外食事業”の売り上げ比率は半分以下

公開日: 更新日:

 1970年代から80年代にかけて外食産業の主役だったファミリーレストラン。しかし90年代以降はバブル崩壊に加え画一メニューが多様性の時代に合わなくなったこともあり、淘汰が進んだ。

 その中にあっても比較的好調だったのがガストとサイゼリヤ。いずれも低価格を武器にしており、デフレ時代の消費者に受け入れられた。

 一方、苦戦が続いたのがロイヤルホールディングス(HD)運営のロイヤルホスト(ロイホ)。もともとファミレスの中では客単価が高かったが、低価格志向に合わせて価格を下げたところ、味とサービスが低下、客は離れていった。

 しかも2011年には会長、前会長が対立し、両者ともに取締役を辞任するというお家騒動まで勃発した。

■菊地会長が「強みと弱み」を徹底分析

 このどん底の状態から会社を立て直したのが、その前年に社長に就任し、現在は会長を務める菊地唯夫氏だった。

 菊地氏は早稲田大学政経学部を卒業して日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)に入行。日債銀が経営破綻したのちにドイツ証券に転じた金融マン。外食産業とは無縁だったが、第三者的立場からロイヤルHDの強みと弱みを分析していく。その上で組み立てたのが、ブランド力の向上と成長戦略だった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • ビジネスのアクセスランキング

  1. 1

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  2. 2

    くも膜下出血で早逝「ブラックモンブラン」41歳副社長の夫が遺してくれたもの…妻で竹下製菓社長が告白

  3. 3

    ロピア(上)カトパンの夫が社長就任後に急成長 イトーヨーカ堂の7店舗を手に入れる

  4. 4

    エネオスHD新社長はナルシスト?初の東燃ゼネラル出身“下剋上”トップ人事に日石組からは不満が

  5. 5

    キコーナ 木下春雄会長(1)パチンコ店業界3位のグループを率いる創業者の紆余曲折

  1. 6

    「ブラックモンブラン」竹下製菓が最大の危機に…事業拡大の矢先、右腕の夫と会長の父に先立たれ

  2. 7

    トランプ政権もう不協和音?イーロン・マスク氏「ソフトバンクはカネがない」と78兆円AI投資に疑義の本音

  3. 8

    メルシャン(キリングループ)大塚正光社長(1)入社2年目の姫路支店でアサヒ「スーパードライ」の猛攻に

  4. 9

    ダルトンがあすか製薬へのMBOを断念…最高投資責任者が送っていた無礼なメールと素人じみたミス

  5. 10

    キッズスター 平田全広社長(5)世界旅行を終えてサイバーエージェントに入社 アメブロと藤田晋社長の存在

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  2. 2

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 3

    箱根駅伝は「勝者のノウハウ」のある我々が勝つ!出雲の7位から良い流れが作れています

  4. 4

    女子プロレス転向フワちゃんいきなり正念場か…関係者が懸念するタレント時代からの“負の行状”

  5. 5

    高市首相「午前3時出勤」は日米“大はしゃぎ”会談の自業自得…維新吉村代表「野党の質問通告遅い」はフェイク

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  3. 8

    学歴詐称問題の伊東市長より“東洋大生らしい”フワちゃんの意外な一面…ちゃんと卒業、3カ国語ペラペラ

  4. 9

    村上宗隆、岡本和真、今井達也のお値段は?米スカウト&専門家が下すガチ評価

  5. 10

    自死した元兵庫県議の妻がN党・立花孝志党首を「名誉毀損」の疑いで刑事告訴…今後予想される厳しい捜査の行方