今春闘は33年ぶり高水準だったが…大企業の賃金は上がっていなかった? データは語る

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 経団連が5月20日に発表した今年度の大手企業の春闘の賃上げは5.58%、労働組合の中央組織・連合は5.08%といずれも33年ぶりの高水準を記録。組合員300人未満の中小企業でも賃上げ率は4.45%と2013年以来で最も高くなった。一方、日本商工会議所が今年初めて行った賃上げ率調査の結果は3.62%。

 こうした数字から市場関係者の間で、大手企業と中小企業の賃上げ格差が拡大しているとする声が多く聞こえる。だが、大手と中小の賃上げ幅の格差が縮小していることを裏付けるデータが一方にある。

 厚生労働省が発表している「賃金構造基本統計調査」だ。賃金の推移を性別、学歴、企業規模、産業、役職などそれぞれ別個に調査したものだ。

 24年3月27日に発表された「23年賃金構造基本統計調査」(23年6月分の賃金等につき同年7月調査)によると、企業規模、年齢階級別賃金は、大企業(常用労働者1000人以上)34万6000円で対前年比0.7%のマイナス。中企業(同100~999人)は31万1400円で、同2.8%のプラス。小企業(10~99人)は29万4000円と同3.3%のプラスだ。

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