著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

営業赤字が11期続くダイドーリミテッド「還元セール」の原資は…100円配当に50億円の自社株買い

公開日: 更新日:

 対立の構図を払拭し、融和ムードを演出する意図もあったのか。「ニューヨーカー」や「ブルックスブラザーズ」などのブランドを展開するアパレルの老舗、ダイドーリミテッドが先週末、取締役全員が出席するという、異例の記者会見を東京・秋葉原の本社で開いた。

 同社は定時株主総会での取締役選任議案を巡って会社側と、アクティビストとして知られる筆頭株主(議決権ベースで32.2%保有)の投資ファンド、ストラテジックキャピタル(SC)が激しく対立。抗議文が飛び交い非難の応酬となるなど“泥仕合”を繰り返してきた。

 結局、先月27日の総会は会社提案の取締役候補6人中5人が、SC提案候補6人中3人が選任される形で決着。総会後の会見で会社側はしきりに「ノーサイド」を強調していたが、それを具現化してみせたわけだ。

 もっとも本社会見は何も「一枚岩」を訴求したいがためだけに行われたわけではない。「株主還元の大幅な拡充」が趣旨だ。25年3月期の配当を前期実績(2円)の50倍。期初計画(5円)の20倍の100円に引き上げるというもので、しかもこれを3年間続ける。おまけに最大50億円の自社株買いにも踏み切るという。株価は一気にストップ高に跳ね上がった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  2. 2

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 8

    ソフトバンクに「スタメン定着後すぐアラサー」の悪循環…来季も“全員揃わない年”にならないか

  4. 9

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  5. 10

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明