著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

ワコールの大株主に海外ファンドが浮上…赤字のピーチ・ジョン売却はあるのか?

公開日: 更新日:

 京都の名門企業、ワコールホールディングス(HD)がアクティビスト(物言う株主)に食いつかれている。シンガポールの投資ファンド、3Dインベストメントが5.13%を保有する大株主に浮上。その後、3Dはさらにワコール株を買い増し、保有比率は6.19%まで高まっている。これに伴いワコールの株価は急騰している。

 3Dは、「純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為を行う」ことを保有目的としており、株主還元を含めた企業価値向上策や不採算部門の売却で圧力をかけてくるとみられている。

■コロナ禍が直撃

 ワコールは女性用下着で国内トップの企業で、京都の企業らしく無借金経営を続けている。だが、70%以上が百貨店や量販店など小売店における対面販売が占めていることもあり、コロナ禍の影響をまともに受けた日・米・中いずれの市場でも苦戦した。「2023年3月期には、買収したインティメイツ・オンラインの業績悪化に伴って、ワコールアメリカがのれん代など約101億円の減損損失を計上。創業来最大の危機として捉え、22年11月に責任を取る形でワコール社長の伊東知康氏が交代。23年6月の株主総会で持ち株会社社長の安原弘展氏も交代した」(大手信用情報機関幹部)。現在は、持ち株会社は矢島昌明氏、事業会社のワコールは川西啓介氏がそれぞれ社長を務めている。

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