著者のコラム一覧
小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

「小さな高級車」が絶妙質感アップ!マイチェン日産ノート&ノート オーラはどっちがオススメ?

公開日: 更新日:

日産ノート(¥2,299,000~)/ノート オーラ(¥2,779,700~)

 質感の高さで人気の国産コンパクト、日産ノートがマイナーチェンジ。各バリエーションを昨年末から今年にかけて一斉にマイナーチェンジした。実に日産らしい細かい改良っぷりなのでご紹介しよう。

 ノートはいわゆるトヨタアクアやホンダフィットと競合する、全長4m強のコンパクトハッチバック。現行3代目は2020年に登場し、常に登録車月販ベスト5に入るなど高い人気を誇っている。

 その秘密は、他にない上質な内外装と独自の100%電動駆動ハイブリッドのe-POWER、同社ならではのマルチキャラクター戦略にある。今回紹介するベースモデルのノートに加え、ワイドボディを纏った高級版ノートオーラ、レーシング技術を投入したノートオーラNISMOにカスタム感溢れるオーテックなど、全5車種から選べるのだ。

 今の多様化する客層に合わせて「より高級」「よりスポーティ」「よりカスタマイズ」した個性派が買えるのが他にない魅力と言える。

マイチェンでデザインがより進化

 今回は標準のノートとノートオーラを借り出したが、基本となるボディサイズや電動パワートレインはマイナー前と変わってない。前車は全長4mチョイで幅1.7m以下の完全5ナンバーサイズで、オーラは前後フェンダーを左右4cm広げた3ナンバーワイドボディ。このクラスでは珍しく、鉄板から違う2種類のボディが選べるのだ。

 パワートレーンも、82psの1.2ℓ直3を発電機とするシリーズハイブリッドは変わらない。ただしノートが116ps&280Nmのフロントモーターを持つのに対し、ノートオーラは136ps&300Nm。ワイドボディに加え、専用の高出力モーターも備えている。

 一方、マイチェンで進化したのはデザイン。標準ノートもノートオーラも全く新しいデジタルVモーショングリルを纏ったのだが、ノートがミニバンのセレナにも似たメタリックなストライプを強調した顔を採用するのに対し、ノートオーラはワイルドなウロコ模様を多用。

 オーラは登場時からよりシャープな薄型LEDヘッドランプを纏い、モダンさを強調していたが正直ノートに似すぎているところがあった。今回はライトデザインは変えずにオーラをワイルド化。差別化を打ち出している。

小さな高級車としての魅力は上々だ

 加えて、タイヤホイールもオーラにはより特徴的な17インチの和風の水引きデザインを採用。オリエンタルな感覚を与えている。

 インテリアだが、両車共に大容量の2段式グローブボックスを備えると同時にディテールデザインや色を変更。そしてこちらも新型オーラに関しては大型狩猟犬をモチーフとした内装色「ワイマラナー」を新追加。これは「A」をモチーフにしたモノグラム柄のジャガード織物と合皮のコンビシートを備えるなど中々の高品質。

 価格はノートが5万円程度、ノートオーラが8万円程度上がっているが、前者はLEDヘッドライト、後者はフロントパワーシートが標準となり、価格的には実質ほぼ据え置き。

 それぞれ229万円、277万円スタートと決して安くはないが、小さな高級車としての魅力は上々。何より高騰する輸入車コンパクトに比べると手軽で他にない電動感も楽しめる。余裕がある人にはオーラがオススメなので、気になったらぜひ実車チェックを!

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋