著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

PayPayが国内初の参入だが…デジタル給与払い普及への壁はまだまだ高い

公開日: 更新日:

 スマホ決済大手のPayPayは、厚労省から必要な指定を受けたとして、年内にもすべてのユーザーを対象に、給与をスマホ決済アプリに振り込む「PayPay給与受取」サービスを始めると発表した。デジタル給与払いに対応するのは国内では初めて。

 また、これに合わせて、ソフトバンクやLINEヤフーなどソフトバンクグループの10社は、希望する従業員に9月分の給与からPayPayアカウントへの支払いを始める。PayPayアカウントで受け取れる給与の上限は20万円で、超えた場合はあらかじめ指定した銀行口座などに送金される仕組みだ。

 だが、PayPayによるサービス開始で、すぐさまデジタル給与払いが社会に広がっていくのかは不透明だ。

「PayPayとほぼ同時に申請している楽天Edy、auペイメント、決済サービス『コインプラス』を手掛けるリクルートMUFGビジネスは昨年4月に申請をしているのにまだ認可が下りていない」(メガバンク幹部)ためだ。

 事実上、1年超たなざらし状態となっている。ネックとなっているのは各種の規制と、他ならない金融の正常化だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった