著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

「特需」に沸き立つ日本の港湾用クレーンメーカー…米中対立の余波で“棚ボタ”ウハウハ

公開日: 更新日:

 日本の港湾用クレーンメーカーがちょっとした「特需」に沸き立っている。米国政府が2月、港湾インフラの再整備に向こう5年間で200億ドル(約2.8兆円)を投じる方針を打ち出したためだ。

 信頼できる同盟国とのパートナーシップによる米国内でのクレーン製造能力の向上や、重要な商業用港湾でのサイバーセキュリティー対策強化などが柱。重機械業界関係者によると、すでに複数の案件が具体化に向けて動き出しているという。

 背景にあるのは他でもない。中国の脅威──だ。

「ガントリークレーン」を主軸とする港湾用クレーンは、巨大な鋼構造物だが、中国が世界で圧倒的なシェアを持つ。中でも最大手の上海振華重工(ZPMC)はシェア70%。米国内でのそれは8割に迫るとされている。いまここで中国依存度を引き下げなければ、有事の際、物流機能や供給網がマヒしかねない。

 さらに米政府の「警戒心をかき立てた」(事情通)とされるのが、中国交通運輸省が開発した「LOGINK」なるシステムだ。クレーンに高度なセンサーを搭載して物流を管理する仕組みで「こんなものが組み込まれて米国の港湾に配置されれば物資の移動や追跡データが容易に収集され、国家安全保障を揺るがす事態にもなりかねない」と防衛省筋。自国製クレーンに切り替えることで中国製「トロイの木馬」を締め出そうというわけだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    春闘では大手企業の「満額回答」が相次いでいるが…中東情勢緊迫化の影響は?

  2. 2

    高市首相が独断専行で原油高対策を猛アピール 国会審議そっちのけ予算案組み替えは“黙殺”の鉄面皮

  3. 3

    コメがようやく値下がりトレンド、2000円台の銘柄米も店頭に…価格はどこまで下がるのか?

  4. 4

    2026年は原発停止ラッシュ…LNG消費増が令和のオイルショックに追い打ちかける

  5. 5

    コメ「5キロ3500円」は高いか安いか? 業界は価格設定で大揺れ…JA新会長も消費離れを危惧

  1. 6

    4年で血税8兆円超乱費「ガソリン補助金」が原油高と円安放置で“青天井”に…支給再開「2800億円」は1カ月強で枯渇

  2. 7

    “令和のオイルショック”で日本の損失は年間20兆円超 イランがホルムズ海峡に機雷敷設で原油再高騰必至

  3. 8

    「プーチン心停止で影武者代行」情報…訪中大失敗のストレス、ロ国内に広がる大統領5選は無理の空気

  4. 9

    「エプスタイン文書」が高市政権に飛び火 日本政府肝いりPTの重要人物にスポットライトで政策に暗雲

  5. 10

    麻生太郎氏に「10月政界引退説」 派閥の「裏金疑惑」拡大で窮地…気づけば孤立無援

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元EXILE黒木啓司がLDHを離れたワケ…妻のド派手すぎるセレブ生活が遠因か

  2. 2

    侍J捕手・中村悠平らが“NPBルール改変”を提言 「日本ガラパゴス野球」では勝てない現実

  3. 3

    高市首相の“悪態答弁”にSNSで批判殺到! 共産&れいわの質問に「不貞腐れたガキレベル」の横柄さだった理由

  4. 4

    議員会館でも身体重ね…“不倫男”松本文科相は辞任秒読み! 虚偽答弁疑惑に「コメント控える」連発の卑劣

  5. 5

    侍J選手を“殺した”井端監督の偏重起用、場当たり、塩漬け…こうして結束力に亀裂が生じた

  1. 6

    小栗旬がハリウッド“資本”映画で主演も… トラウマ級の英語力と「スター」への高い壁

  2. 7

    菊池風磨も認めるtimelesz“タイプロバブル” YouTubeなしテレビ主戦場…独自路線の成否

  3. 8

    小祝さくらは当落線上…全米女子オープンを目指す国内組「予選免除」争いの熾烈

  4. 9

    「国宝」日本アカデミー賞10冠の陰で…森七菜“最優秀助演女優賞”逃した不運と無念

  5. 10

    ベネズエラ戦惨敗は井端監督の「自業自得」…リリーフ崩壊は昨年末から始まっていた