農相が備蓄米の追加放出表明も「中小の米屋には回って来ない」…廃業ラッシュで地域の安定供給が滞る恐れ

公開日: 更新日:

 やはり、まだまだ流通量が足らないようだ。

 コメ価格の高止まりを受け、江藤農相は9日、政府備蓄米の放出を今夏まで毎月実施すると表明した。

 今月下旬にも備蓄米10万トンを対象にした、3回目の入札を行うという。

 コメ不足の影響で、末端のコメ業者は廃業ラッシュに陥っている。帝国データバンクによると、昨年度に発生した「米屋」の休廃業・解散件数は88件。コロナ禍以降の過去5年間で最多を更新した。

 コメ不足で仕入れ量が確保できなかったほか、価格高騰が影響して業績が悪化した米屋が目立ったという。

■優先されるのは大手飲食店や量販店

 実際に、全国のコメの卸売りや小売業者から「売るコメがない」といった悲鳴が上がっている。

 頼みの備蓄米は、JA全農が9割以上を落札。流通先は大手の飲食店や量販店が優先されているようで、中小の小売業者には入荷がない状況が続いている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」