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小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

ついに出た4つ目のクラウン、新型エステート登場! コイツがもしや“ベスト”なのか?

公開日: 更新日:

トヨタ クラウン エステート(車両価格:¥6,350,000/税込み~)

 2022年に新世代クラウン第1弾となるスタイリッシュSUVのクロスオーバーが登場! その後、第2弾スポーツ、第3弾セダンと出て足かけ約3年、遂にラストバージョンが登場した。第4弾の新型クラウン エステートだ。

 その名の通り、エステート=ステーションワゴンということでサイズはエンジン横置き系の中で最も大きく、全長4930mmはクロスオーバーと同一で全幅1880mmはスポーツと同じ。ラゲッジ容量は通常状態で570ℓとダントツに広く、リアシートを倒すと1470ℓ。成人男性が余裕で寝られる全長2mの車中泊スペースが広がる。そのほか引き出し式のデッキチェアやデッキテーブルも備えることができ、アレンジも多彩。使い勝手は間違いなくシリーズ中ベストだ。

 それでいて見た目が野暮ったいかって、ちと違う。かつてのクラウン エステートは、いかにもハコっぽいリアフォルムを持つ、ザ・荷物グルマみたいな見た目だったが、新型はワゴンというより、荷室の長い背高ハッチバックのようで特にリアビューは流麗。個人的には4種のボディの中で一番美しいかとも思う。

 インテリアは基本的には他のシリーズの延長線上だが、改良版であり、トリム質感が上がったモノがエステートには採用されている。

足周りの熟成が進んで乗り心地は良好

 さらに走りの質だ。走りに関わるプラットフォームはFR骨格のセダンを除き、すべてFF4駆のGA-Kプラットフォームを使用。実のところクロスオーバーからスポーツ、エステートに至るまで骨格は一応共通なのだ。

 だが開発者曰く「この3年間で徐々に熟成されて新しければ新しいほど走りがよくなっている」部分があり、このエステートにしろ前後足周りの熟成が進んで乗り心地は良好だし、トヨタがDRS(Dynamic Rear Steering)と呼ぶ独自の四輪操舵システムも制御が絶妙に進化して一体感がある。

 実際のところ今回乗った2.5ℓハイブリッドのエステートZと、2.5ℓプラグインハイブリッドのエステートRSだが、システム出力は前者が243psで後者が306psとどちらもパワフル。中でも、フル充電すればモード走行で89kmのEV走行ができるPHEVは実に静かで速い。

 また電子制御サスペンションのAVSで「ノーマル」「スポーツ」「リヤコンフォート」の3モードが選べるが、エステートは特にリアコンフォートを磨き上げており、より乗客が揺れを感じにくいように加減速からステアリングの切り方まで自動調節する。ある種、クルマが勝手に各レスポンスを最適化するのだが、これが確実に効いていてロングドライブだと疲れ方に差が出るのだ。

受注は一杯、ハイブリッドのZモデルは納期が長い

 いろんな意味で、家族と長距離、荷物を沢山積んで移動したい方にはエステートがオススメだ。もちろんクロスオーバーやスポーツも悪くないが、駐車場や資金に余裕がある向きには良いだろう。

 ただし悩みもあって、エステートは2種のパワートレイン合わせて国内月販基準が1500台と少なめ。既に受注は一杯で、特にハイブリッドのZモデルは納期が長いらしい。

 となると、PHEVのRSが気になるが、コイツの価格が800万円超えとかなり高いのだ。シリーズ中で最も大きく、電池容量も嵩むからだが、それにしてもほぼ輸入プレミアム車並みの価格に突入している。

 そうでなくとも今トヨタのプレミアムセグメントは、ミニバンのアルファード、ヴェルファイアを筆頭に待ちが長い。

 クラウンも人気モデルは待つか、高いかどちらかになりつつある。今のモノ不足は米もそうだが、どれも深刻でクルマも例外ではなくなっているのかもしれない。

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