概算金が前年比で3~7割高の見通しなのに…収入増のコメ生産者が喜べない事情

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 概算金の上昇は、JAが価格主導権を奪われている現状を示しているとも言える。

「一部でJAが意図的に価格をつり上げていると悪者にされていますが、実際のところ、JAは高めに値づけせざるを得ない状況なのです。今は数量が足りていないことから、大手外食やコンビニなどが商社を通して高値で買い集めています。農家は当然、高く買い取ってくれるところに売るので、JAはその価格に合わせないと農家からコメが集められない。こうした民間取引がプライスリーダーになっている影響によるものです」(常本泰志氏)

 農水省は今年7月から来年6月までの主食用コメの需給見通しについて、生産量が728万~745万トン、需要量を697万~711万トンとし、生産が需要に対して最大48万トン上回り、不足感は解消されるとしている。だが、生産不足を見越して業者間では依然、コメの奪い合いが繰り広げられている。

 9月8~14日の5キロあたりのコメの平均価格(農水省発表)は4275円と3週連続で上昇している。消費者が躊躇なくコメが買える日はいつになるのか。

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