15年通っていた歯医者が廃院していた! 倒産・休廃業は前年の1.5倍…患者はどうしたら?
いま、歯科医院の倒産・休廃業・解散が過去最多ペースで進んでいる。帝国データバンクの倒産動向調査によると、2025年上半期(1~6月)までに発生した歯科医院の倒産・休廃業解散件数は103件と、前年同期(69件)の1.5倍のペースで進んでいる。前年1年間の倒産・休廃業解散は145件、23年は104件とそれぞれ前年を大きく上回るハイペースで推移しているのである。同社・情報統括部の阿部成伸課長がその背景をこう分析する。
「中小の歯科医院では経営者の高齢化が進み、24年に休廃業した歯科医院の代表者の年齢は69.3歳と70歳に迫っています。歯科衛生士の人手不足や後継者難、さらには医薬品をはじめ物価高騰に伴う治療材料費、人件費などのコストアップ。またマイナ保険証に対応した電子カルテの義務化でシステム導入など高齢の歯科医には負担が大きいことが挙げられます」
厚生労働省によると全国の歯科医院は6万6843件(24年医療動態調査)と、同時期のコンビニ(約5万8000件)を大きく上回る。人口減少と少子化で患者の奪い合いが避けられない状況だ。