明るい場所で寝ると心臓病が増える? 英国9万人のデータを検証
「部屋が暗くないと眠れない」という人がいる一方で、「明るくないと落ち着いて眠れない」という人もいます。今は夜でも街中には光があふれているので、暗い場所で寝ようと思っても、難しい場合もあるかもしれません。
ただ、人間の体には体内時計があって、昼間に光を浴び、夜には暗くなることで、その時計が正しく調整されるという仕組みがあります。
夜明るい場所で過ごすことで、その生体リズムが乱れ、病気の原因になることはないのでしょうか?
今年の米国医師会関連の医学誌に、興味深い研究結果が報告されています。UKバイオバンクという、イギリスの有名な医療データに含まれる9万人近い一般住民に、リストバンドを利用して寝ている間の光を浴びる量を測定。そのデータと病気との関係を検証したところ、夜に光を多く浴びている人は、そうでない人と比較して、心臓関連の病気のリスクが増加していました。中でも心筋梗塞は47%、心不全のリスクは57%も増加していたのです。
なぜ、夜の明るさが心臓病を増やすのでしょうか? 正確には分かっていませんが、体内時計が乱れることで、血圧などの調節が乱れ、血液がドロドロになる可能性が指摘されています。夜はなるべく暗い場所で眠ることが、心臓の健康を守るためには重要であるようです。



















