著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」名誉院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

(4)性感染症をはじめ病気を治せるのは素直な心で癒やしを知る患者

公開日: 更新日:

 色街にはさまざまな人が行き交います。有名人も少なくありません。映画や舞台で活躍している芸能人やプロスポーツ選手らも見かけます。検査のために訪れたソープランドの女性従業員の待合室で、ラーメンをすすっていた俳優さんから「おや、先生、どうしたの?」と声をかけられたこともありました。

 患者となった有名人もいます。海外チームに移籍する前に性感染症を治したいと、出発前日に診療所に直接駆け込んできたプロスポーツ選手もいましたが、これは珍しいケース。たいていは事前にマネジャーなどを介して電話連絡があり、診療時間外にこっそりとやってきます。

 有名人の多くは人気商売ですから“お忍び”は当然です。ただし、特別扱いはそれだけです。診察室内では一般の患者さんと同じように病気に至る経緯、背景を細かく聞きます。結果、強い信頼関係が生まれて、家族ぐるみの付き合いに発展したケースも少なくありません。

 著名な人は有名になるだけあって、素直で自己管理ができる人が多い。指示通り薬を飲んだり、検査を受けたりする“一流の患者”であり、治癒率は一般の人より高い印象があります。

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