本当は病名がわからないのでは? 医師の「様子を見ましょう」の意味と対処法

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「大したことありません。様子を見ましょう」。受診時によく聞く医師の言葉だ。患者の多くは“軽症で心配することはありません。そのうち治りますよ”といった意味で受け止めがちだが、必ずしもそうとは限らない。なかには医師もその原因がよくわからず、経過を見て良くなっているか悪くなっているかを調べたり、典型的な症状が出るまで待つというのが医師のホンネの場合もある。

■7年越しで「がん」がわかった歯科医師の告白

 関西の歯科医師の田中良蔵さん(仮名=60代)は、6年前から左腕に突然現れたあざが気になっていた。痛いわけでもかゆいわけでもない。大きさもほとんど変化がない。しかし、治療中は半袖になるので、あざを目にした患者さんに不快な思いをさせているのではないか、と気にしていた。

「年齢的にあざができるのは自然とも思っていました。しかし、患者さん相手の仕事ですから、できるだけ気持ちよく治療を受けて欲しい。ただ、患者の予約がいっぱいで休みをとることが難しい。そこで、日帰り手術であざを取ってくれそうな皮膚科の医師を複数訪ねました。しかし、どの医師も口を揃えて『大したことありませんよ。様子を見ましょう』と言うばかり。ようやく昼休みにレーザーで取りましょうと言ってくれる自由診療中心の皮膚科医に出会い、すぐに手術を決めました」

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