著者のコラム一覧
南渕明宏昭和医科大教授

心臓血管外科専門医、医学博士。

人手不足、赤字経営…いま「緊急医療」の現場で起きていること

公開日: 更新日:

 日本の鉄道は廃線だらけです。みんな自動車を使うようになったから。石炭とかいらなくなったから。でも、やっぱり人が減ったから。人がいなければ何をやっても乗客は増えないでしょう。

 さらに災害で傷ついたら一気に廃線です。私が学生の頃に延岡から乗った高千穂線もその一つです。2005年の水害で不通となり廃線となりました。どんどんさびれゆくニッポン! どうにもなりません。近鉄バファローズも2004年に突然、なくなってしまいました。

 人がいない、利益出ない! なくなるかも!? と言えば病院も同じです。患者さんはたくさん来ますが、どこもかしこも人手不足。救急患者の対応も難しくなっています。対応できないのに受け入れて、患者を待たせて病状が悪化し、それで亡くなってしまったら病院は世間からボコボコにされてしまいます。だからでしょう。

「他の救急患者の対応で、新規の患者は受け入れできません!責任取れませんから!」

 これが今、救急科を設置している病院の常套句です。救急患者の受け入れを「手いっぱいです!」と拒否する病院と、他の患者の対応に忙しいけど他に受け入れ先がないなら取りあえず受け入れる病院と、はたして、どっちが無責任なのでしょうか。答えの出ない議論です。

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