著者のコラム一覧
森岡英樹経済ジャーナリスト

1957年生まれ。早稲田大学卒業後、 経済記者となる。1997年、米コンサルタント会社「グリニッチ・ アソシエイト」のシニア・リサーチ・アソシエイト。並びに「パラゲイト ・コンサルタンツ」シニア・アドバイザーを兼任。2004年にジャーナリストとして独立。

五味広文氏がSBI新生銀会長を退任へ 長銀国有化の当事者が後継銀会長に就いた因縁

公開日: 更新日:

部)と言われた。

 ただ、この間、03~04年に木村剛氏が設立した日本振興銀行に異例の速さで銀行免許を付与した。この判断は、その後、日本振興銀行が経営破綻し、初のペイオフ(預金の払い戻し)されたことで問題視された。

 しかし、「当時の金融行政は、旧態依然とした銀行業へ新規参入を促すことで、経済を活性化させることに重点が置かれており、振興銀行の認可は間違ってはいなかった」(金融庁関係者)ともいえる。

 五味氏は金融庁長官を退任後、SBIホールディングス(HD)の社外取締役に就任。そのSBIHDが新生銀行(当時)に同意なき買収を仕掛け、21年12月に傘下に収めたのを受け、SBIHDの推薦で22年2月にSBI新生銀行の会長に就任した。

 この人事は、「SBI新生銀行の前身である日本長期信用銀行を国有化した当事者が、その後継銀行の会長に就くことに因縁を感じざるを得ない」(メガバンク幹部)と受け止められた。

 旧長銀(新生銀行)は、一時国有化後、外資ファンドに売却されるなどガバナンスが転々とし、再生を目指し経営陣も何度も交代した。公的資金の返済は停滞し、金融危機で注入された公的資金が残る最後の大手行となっていた。

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