消防車、救急車も買える? 何に使うの? 知る人ぞ知る「自治体オークション」の世界と仕組み
民間のオークションサイトに比べると競争相手は少ないかも?
また、自転車も出品されているが、こちらは市の備品ではないそうだ。
「市営駐輪場に長期間放置されていた自転車です。放置自転車については、条例などに基づいて一定期間保管し、所有者の確認や返還手続きを行ったうえで、引き取りのないものを市が適正に処分しています。その中で、状態が良く使用可能と判断した自転車をオークションに出品しています」(前出の静岡市担当者)
これまでのオークションでは、1つの物品に対する入札は、多くても10件程度だという。民間のオークションサイトに比べると、競争相手は少ない印象だ。また、一発勝負の入札形式のため、価格が過度につり上がることも少ない。(静岡市は入札形式を採用しているが、何度でも入札できるせり売り形式を採用する自治体もある)
出品は全国の自治体から行われており、地域を問わず誰でも入札できる。ただし、落札した物品の輸送費は原則として落札者負担となるため、遠方の人は参加をためらうこともあるという。
オークションに参加するには、「KSI官公庁オークション」に登録してログインする必要がある。入札自体は簡単だが、その後、出品自治体へ「入札参加申込書」を提出しなければならず、運転免許証など本人確認書類の写しも必要となる。静岡市の場合、提出は「市役所に持参もしくは郵送」となっていて、オンラインでの手続きはできない。
また、カード決済により、入札保証金(自治体が定めた予定価格の10分の1)を収める必要もある。
民間のオークションサイトと比べると、「面倒だ」と感じる人もいるだろう。しかし、その分ライバルが少なく、思わぬ掘り出し物をお得に手に入れられる可能性もある。まだあまり知られていない「自治体オークション」を上手に活用して、欲しいものをお得に手に入れてみてはいかがだろうか。
ちなみに筆者も、「PROVROS社製の折り畳み自転車」を1万3010円で手に入れた。同社のHPによれば、この自転車の価格は2万8800円となっているので、お得な買い物だったといえるだろう。
(取材・文=三浦徹/ライター)
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