「ゆで太郎」大卒初任給35万円の衝撃…外食産業で加速する劇的な人材争奪戦
焼肉きんぐを展開する物語コーポレーションも、27年度の大卒初任給を前年の25.9万円から30万円へと大幅に引き上げた。23年から正社員のベースアップを継続しており、従業員の経済的な安定の確保と採用競争力の向上が目的だという。同社も近年、ファミリー層の支持を集め、店舗数を拡大してきた。売上高と利益は過去最高を更新し続けている。
王将フードサービスは25年度から大卒初任給を30万円に設定。すき家やはま寿司を展開するゼンショーHDは26年度入社の実績で、学部卒約32万円、博士了36万円だ。
「きつい仕事で最初の離職率が高いため、給料でつなぎとめる狙いがある。大手が人材確保のためだけに地場の飲食店を買収し、後にその店を畳むという事例もある。それほど外食の人手不足は深刻だ」(前出の外食関係者)
政府は4月、外食業分野における特定技能1号の受け入れを停止した。制限5万人に対し、2月末時点で約4.6万人に達したためだという。大手は積極的に彼らを雇用しているため、受け入れ制限が続けば人手不足はさらに深刻になるだろう。若者による大都市への集中化も止まりそうにない。人材の争奪戦に向けた初任給の引き上げは今後も続きそうだ。
(山口伸/ライター)


















