• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger
井上久男
著者のコラム一覧
井上久男ジャーナリスト

1964年生まれ。九州大卒業後、大手電機メーカーを経て92年に朝日新聞社入社。支局勤務を経て95年から経済部記者としてトヨタ自動車や日産自動車、パナソニックなどを担当。04年朝日新聞を退社しフリーに。文藝春秋、東洋経済新報社、ダイヤモンド社など数多く媒体で記事を執筆している。

<第3回>リスク管理担当は「社内総会屋」と見られている

 新聞社はどこもそうかもしれないが、取材で相手の弱点を攻めるのは得意だが、取材される側に回るとからっきし弱い。9月11日の木村伊量社長の謝罪記者会見はその典型ではなかったか。

 誤報問題など一連の不祥事を世間では「『雪印事件』の再来」と見る向きもある。「雪印集団食中毒事件」では、経営トップの認識が甘く、外部からの追及のたびに右往左往し、対応が後手に回り、結局、会社は潰れてしまった。

 朝日のある幹部は「リコール隠しが次から次に起こり、結局、社長が逮捕された三菱自動車の対応と似ている」と嘆いた。新聞という「製品」の信頼性が大きく毀損しているのに、木村社長は一連の不祥事の原因調査を外部委員らで構成される第三者委員会に委ねる。リスク管理のプロは「自浄能力がないことを世間に公言しているのも同然」と批判する。

 記者会見では、すでに解職が決まっていた杉浦信之取締役編集担当(当時)が、これまでの経緯や今後の対応について説明していたが、責任を取らされる人物がしゃべっても、説得力がない。いずれも危機管理の世界では、ありえないような初歩的なミスである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の政治・社会記事