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高橋乗宣
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高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

首相は「戦争立国」を目指しているのか

 通常国会の会期が9月27日まで延長された。95日間もの延長幅は戦後最長だそうだ。いくら日本中の憲法学者から「違憲」と批判されても、この国会で何としても安保関連法制を成立させたい。そんな安倍首相の強烈な野心を感じる。

 法案が参院送付後60日経っても採決されない場合、衆院で3分の2議席を上回る自公与党の賛成で再可決して成立させる「60日ルール」の適用も念頭にあるのだろう。

 安倍首相がここまで意固地になって、戦争法案を仕上げようとするのはなぜか。彼が「戦争立国」とでも言うべき国家ビジョンを描いているからだと思えてならない。

 法案をめぐる国会審議で目立つのは、中東・ホルムズ海峡での機雷掃海への安倍首相の強いこだわりだ。首相は常に「日本に輸入される石油の8割が通過する要衝が機雷封鎖されると、わが国に深刻なエネルギー危機が発生する恐れがある」と言い張る。ホルムズ海峡の機雷封鎖は、わが国の存立が脅かされ、国民の生命や権利が根底から覆される明白な危険――つまり、「存立危機事態」にあたるというロジックである。

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