「6年ぶり賃金増」のウソ 40代、50代の給料は減っている

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 厚労省は先月、物価変動の影響を除いた2016年度の実質賃金が前年度比0.4%増と6年ぶりに前期を上回ったと発表した。今年の春闘は4年連続ベアが実施され、外資系投資銀行のモルガン・スタンレーは来年末までに日本の賃金が2.8%上昇すると予測。まるで日本全体の給与が底上げされているかのようだが、21日、第一生命経済研究所が発表したリポートはそんな楽観的な見通しを打ち消した。

「実は増えてなかった2016年の賃金」と題したリポートをまとめたのは首席エコノミストの永浜利広氏。今年2月に厚労省が発表した賃金構造基本調査を改めて分析したところ、昨年の労働者の所定内給与は前年比0.0%と横ばいにとどまり、中でも大企業の働き盛りの男性の“賃下げ”が顕著であることが分かったという。永浜氏に聞いた。

「日本企業は全体的に人手不足感が強く、雇用改善の傾向が見られるものの、賃上げにはほど遠い状況です。バブル前後の売り手市場で大量採用された45~54歳の給与は上がるどころか1~2%落ち込みました。この世代は特に昇進ポストが限られている。出世できない男性が賃金押し下げ要因になっていると推察されます。恐らく、賃上げの恩恵にあずかっているのは新卒の学生などごく一部。働き盛り世代の給料が増えるどころか減っているので家計消費が低迷するのは当然です。バブル世代が大企業から一掃されるまで、この傾向は続くでしょう」

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