五輪と連休でかき消され 森友「新資料」公表の姑息な思惑
姑息な思惑が見え隠れする。財務省が9日、学校法人「森友学園」への国有地売却問題で、学園との交渉文書など新たに20件、計300ページに及ぶ大量の資料を国会に提出した一件である。
太田理財局長は1日の参院予算委で新たな内部文書が存在することを明らかにし、近く公表する方針を示していたが、なぜ、この日になったのか。
「近畿財務局の資料はすでに大阪地検に押収されていて、隠し続けることは難しい。財務省は公表するタイミングを探っていたはずです。それが9日になったのは、平昌冬季五輪の開会式に合わせたからとみられています。五輪報道にかき消されることを狙ったのでしょう。しかも翌日から3連休で、ニュース番組などで取り上げられる機会が少ないことも好都合だったはずです」(霞が関関係者)
■3連休でほとんどニュースにならず
財務省は20件のうち19件を昨年12月21日に、残る1件を今年2月5日に会計検査院へ提出していたという。その資料が国会に提出されたのは、9日午前。安倍首相が平昌五輪開会式に出席するため、政府専用機で日本を離れた直後という絶妙なタイミングだった。